第4講 「佛の美學 佛像と野佛」
講 師:木村 昭三 氏(郷土史研究会 「ちえん」元会長)
期 日:平成15年9月21日
場 所:大同高校知多分校、岡田地内
事業名:「岡田 歴史の告知板」 主催:大同高校知多分校
講座内容:石仏とは、鑑賞の仕方について

話の前に
自分の本職、仕事は、電気屋であり、電気の保守点検の仕事をしていた。
仏像との出会いは、伊勢湾台風の少し前、仕事に飽き、1週間ほど休暇を取り、薬師寺、法隆寺、飛鳥京など大和路一円を250ccのバイクでツーリングに出かけた時である。
そこで、仏像のすばらしさにひきつけられ、一目で虜になってしまった。
その後、奈良の博物館や法隆寺の夏期大学に毎年参加している。

石仏の見方とポイント
誰が………願主、造立者、発願主、施主、指導者などは誰か。
いつ………年月日
どこで……所在地、郷、町、村、字
何を………信仰の対象、主尊
なぜ………祈願の内容(道しるべ、道中の安全祈願等)、信仰の種類(いきだおれ者の供養のため等)
どの様に…勧進、寄進等費用の捻出方法、付随する行事
銘文を読む
像容を確認することで、いかなる主尊の神仏が選ばれたかにより、造立者が何を祈願したかがおよそ判る。石碑面の銘文により、造立された年代や願主、施主が分かり、その目的が解明する。

石仏の類型
◆ 神像系
生産(うぶすな)神……田の神、山の神、蚕神、福神、水神、雷神、風神
土地神……………………地神、荒神、稲荷
塞ぎ(ふさぎ)…………道祖神(疫病防止のまじない)
治病・息災………………庚申、疱瘡(ほうそう)神
安産・育児………………子安神、姥神
性神………………………金精神、山王
その他……………………天照大神、猿田彦命、天(うずべ)女命、
秋葉権現、八幡神

◆ 仏像系
如来………釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来、薬師如来
菩薩………地蔵菩薩、観音菩薩、弥勒菩薩、文殊菩薩、妙見菩薩
明王………不動明王、愛染明王、孔雀明王
天部………弁財天、摩利支天、歓喜天、閻魔天、帝釈天、吉祥天、大黒天、韋駄天、午頭天王、水天
その他……十三佛、羅漢、鬼子母神、仁王、青面金剛等無病息災
  石造遺物
鳥居、石灯篭、百度石、道標、結界石、丁石、狛犬など動物像