「そ」
 水田耕作にはどうしても水が必要です。昔、旱魃(かんばつ)が発生すると、農民の間では水の分配をめぐる大きな争いが起きることが常でした。昭和三十七年、愛知用水が完成してから、この水争いがなくなったのは幸いです。
 岡田では川と言えば、石小川、新田川、もう一つ名前のない川くらいしかなく、水の大部分はため池(雨池)に頼る他方法はありませんでした。「寛文村々覚書」(寛文十一年)では、ため池二十ヶ所、天保十四年の絵地図には十六ヶ所が記録されています。
 現在は、ため池十ヶ所がありますが、灌漑用としてはほとんど使われていません。