「ぬ」
 高機で布を織るとき、縦糸に横糸を通して布を織っていくことは知っていますね。
その横糸の代わりに、古い着物や古い布などを細かく裂いて作った細い布を使い、織り直したものを「裂き織り」と言います。
江戸時代の昔から、古着や古い布を棄てるにはもったいないと細かく裂いて再利用、つまりリサイクルをしていたわけです。
 布地は厚く、少々重いですが、風を通さないので、昔は野良着に仕立てて使っていたと聞いています。昔の人の知恵に感心しますね。用途は違いますが、いまも木綿蔵では、盛んに裂き織りを織っています。