「へ」
 路傍に立つお地蔵さん。良く見るとずい分色々な姿をしています。お地蔵さんには様々な役割があります。役割に応じて姿が変化しているわけです。お顔だってにこやかな顔もあれば、澄ましている顔もあります。しかし、この句のお地蔵さんのように、紅を唇に引いたものは滅多にありません。弁財天などを除いて、仏様は普通男性として造られているからです。
 昭和四十二年建立。しばらくして道行く人や当時まちに沢山いた女工さんたちが気づき、話題を呼びました。建立した竹内喜一氏に尋ねると、「お徳地蔵」とお呼びするとのこと。なるほど女性でした。