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 お爺さんや古老の昔話は面白くて、ためになることが多いですね。その一つに、織布業が繁栄していたころ、休日には「織姫さん(注)たち」がまちにあふれていたとの話しを聞きました。「岡田町誌」にも二〜三千人の織姫さんがいたという記述があります。
 岡田の人口統計の推移などを見る限り、少し誇張があるように思えますが、それにしても大勢の若い女性たちがいたわけです。昭和二十八年ごろ、まちには五軒の呉服屋、お菓子などを売る食品店が三十五軒あったと町誌に見えます。活気があったでしょうね。
 ※注 女工とも、女子従業員とも言い、愛称として「織姫さん」と呼びました。