「え」
 江戸時代、物資の運送は現在と同様、陸上輸送が重点と考えがちですが、そうではなく、海上輸送がほとんどでした。米や海産物(主に干物)など俵に詰め込んで運ぶ俵物、油や醤油など樽詰めの樽物、陶磁器、木綿製品など量やかさが大きな物資は、主に海上輸送でした。一時に大量に運べ、しかも運賃が安かったからです。   
「ろ」の句でも説明しましたが、知多木綿の江戸への輸送も同様にすべて海上輸送です。しかし、木綿の仲買人が地元の木綿問屋へ買い付けた反物を運び込む場合は、馬車、牛車、大八車など荷車を使っての陸上輸送がほとんどでした。